副業の経費にできるもの・できないもの|パソコンや自宅の按分も
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この記事の続き(会員向け)で読めること
- 科目ごとの経費の判定表
- 按分の計算例(説明用の仮の数字)
- パソコン購入の判断表(取得価額別)
- 記録と保存の目安
- 税務署に聞くときの質問メモ
- よくある質問
「副業を始めたけれど、何を経費にしていいのか分からない」「パソコンを買ったら経費になる?」「自宅の家賃や電気代は、どこまで経費にできる?」
副業の収入が出てくると、こんな疑問が出ます。私は40歳の個人で、メルカリでは約400件を販売した経験があります(本人談)。サイトも自分で作って運営しています。ただし、税の専門家ではありません。この記事は、国税庁のタックスアンサーと通達を読み、その説明の範囲で整理したものです。個別の税務判断ではありません。
※内容は2026年10月19日時点で確認できた公式情報にもとづきます。税制は変わることがあるので、最新は国税庁のページで確認してください。
この記事で分かるのは、次の3つです。
- 経費(必要経費)の基本の考え方と、経費にならないもの
- パソコンのような高い買い物の扱い
- 自宅の家賃・光熱費・通信費の「按分」の考え方
結論:経費は「収入を得るために必要な費用」。私用と混ざるものは、業務の部分を区分できる分だけ
結論から言います。国税庁の説明では、必要経費とは、収入を得るために直接必要な売上原価や、販売費・一般管理費などの業務上の費用です。副業が雑所得でも、事業所得でも、必要経費を引いて所得を計算します。
理由は、税金がかかるのは「収入」ではなく、収入から必要経費を引いた「所得」だからです。
ただし、プライベートの支出は経費になりません。国税庁は、家事上の経費は必要経費にならないとしています。仕事と私用の両方に使うものは、業務に必要な部分を、取引の記録などで明らかに区分できる場合に限り、その分が経費になる、という考え方です。
つまり、「何でも経費」にはできません。「仕事のために使った」と説明でき、記録が残っているかが大切です。
副業の経費の基本ルール
結論:経費にするには、「その年に債務が確定している」ことと、「業務のための費用」であることが必要です。
国税庁のNo.2210では、次のように説明されています。
- 経費になるのは、その年に債務が確定した金額。支払ったかどうかだけでは決まらない
- 債務の確定は、①債務が成立している、②給付の原因となる事実が発生している、③金額を合理的に計算できる、の3つを12月31日までに満たすこと
- 事業所得だけでなく、不動産所得と雑所得の計算にも、必要経費がある
副業のメルカリ販売など、物販の手数料や送料の考え方は、メルカリの手数料と送料・手取りの考え方も参考になります。
経費を考える前に:副業の所得の区分
結論:副業の所得は、事業所得か雑所得かで、使える制度が変わります。
国税庁のNo.1500では、副業に係る収入のうち営利を目的とした継続的なものは「業務に係る雑所得」にあたるとされています。どちらにあたるか判断に迷うときは、個人事業主の開業届はいつ出す?の記事も参考に、税務署に確認してください。
経費にできる可能性があるもの
結論:国税庁が例に挙げているのは、売上原価、給与・賃金、地代家賃、減価償却費、業務のための借入金の利息、修繕費、事業税などです。
具体的には、次のとおりです。
- 売上原価:売るために仕入れた商品の代金など
- 地代家賃:業務用に借りている場所の家賃
- 減価償却費:パソコンなど、長く使う物の購入費を分けて計上するもの
- 借入金の利息:業務用の資産を買うための借入のもの
- 事業税:全額が必要経費。固定資産税は、業務用の部分だけ
通信費、広告費、サイト運営の費用などは、「販売費・一般管理費」にあたるかを、自分の副業に当てはめて考えます。国税庁のページに項目が全部列挙されているわけではないので、迷うものは税務署で確認してください。
経費にできないもの
結論:次のものは、国税庁の説明で、必要経費にならないとされています。
- 家事上の経費(たとえば食費や私用の衣服など)
- 所得税と住民税
- 罰金・科料・過料
- 生計を一にする配偶者その他の親族に払う給料や地代家賃(青色事業専従者給与などの例外あり)
パソコンは経費になる?購入価格で変わる
結論:パソコンのように長く使う物は、金額によって扱いが変わります。
理由は、国税庁が、減価償却資産の考え方を決めているからです。No.2100では、次のように説明されています。
- 取得価額が10万円未満:その年の必要経費に全額できる
- 10万円以上20万円未満:一定の要件で一括し、3分の1ずつを3年間で必要経費にできる
- 青色申告者の特例:10万円以上30万円未満(令和8年4月1日以降に取得した場合は40万円未満)のものを、年間合計300万円まで、その年の必要経費にできる。一定の要件がある
それ以外は、決められた耐用年数にわたって、少しずつ必要経費にします。国税庁の耐用年数表では、サーバー用以外のパソコンは4年とされています。
私用と兼用のパソコンは、次の「按分」の考え方も関わります。判定表は、この記事の後半(会員向け)にまとめています。
自宅の家賃・光熱費・通信費の按分
結論:仕事と私用の両方に使う費用は「家事関連費」といい、業務に必要な部分が明らかに区分できる分だけが経費になります。
理由は、国税庁の通達45-1と45-2に、判定の考え方があるからです。
通達45-2の趣旨は、次のとおりです。
- 支出のうち、業務に必要な部分が50%を超えるかどうかで「主たる部分」を判定する
- 50%以下でも、業務に必要な部分を明らかに区分できる場合は、その部分を必要経費にして差し支えない
按分の割合の出し方(面積、時間など)は、通達に一つに決まった方法は書かれていません。国税庁の別の資料には、店舗の使用面積割合などの合理的な基準で分ける例があります。割合の根拠を、記録に残しておくことが大切です。具体的な計算例は、この記事の後半(会員向け)にまとめています。
経費を整理する手順
- 副業のお金の出入りを、月ごとに記録する
- 支出を「仕事だけ」「仕事と私用が混ざる」「私用」に分ける
- 混ざるものは、割合を決めて、根拠を書いておく
- 10万円以上の買い物は、減価償却の扱いを確認する
- 領収書や明細を保存する
よくある失敗
- 私用の食費や日用品まで、経費にしてしまう
- 按分の根拠がなく、割合を思いつきで決める
- 高いパソコンを、全額その年の経費にしてしまう
- 領収書や記録を残していない
ここから先で分かること
ここまでで、経費の基本、経費にならないもの、パソコンと按分の考え方が分かりました。続きの会員向けパートでは、次の内容をまとめています。
- 科目ごとの経費の判定表
- 家賃・通信費・パソコンの按分計算の例
- パソコン購入の判断表(金額別)
- 記録と保存の目安、月ごとの記録の型
- 税務署に聞くときの質問メモ
- よくある質問
ここから先は、会員向けの続きです
この続きでは、次の内容をまとめています(登録済みの方は、ログインするとそのまま読めます)。
- 科目ごとの経費の判定表
- 按分の計算例(説明用の仮の数字)
- パソコン購入の判断表(取得価額別)
- 記録と保存の目安
- 税務署に聞くときの質問メモ
- よくある質問
出典・参考
- 国税庁 タックスアンサー No.2210「必要経費の知識」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2210.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 タックスアンサー No.1350「事業所得の課税のしくみ」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1350.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 所得税基本通達45-1、45-2(家事関連費):https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/07/01.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 タックスアンサー No.2100「減価償却のあらまし」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2100.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 確定申告書等作成コーナー「必要経費の知識」:https://www.keisan.nta.go.jp/r7yokuaru_sp/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/keihinochishiki/scid1714.html(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 確定申告書等作成コーナー「少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例」:https://www.keisan.nta.go.jp/r6yokuaru/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/genkashokyakuhi/shogakugenkashokyaku.html(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 耐用年数表(器具・備品):https://www.keisan.nta.go.jp/r5yokuaru/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/genkashokyakuhi/taiyonensukigu1.html(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 タックスアンサー No.1500「雑所得」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1500.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 タックスアンサー No.2080「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2080.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁 質疑応答事例「自宅兼店舗に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」:https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/45.htm(確認日 2026-10-19)
- 国税庁「国税に関するご相談について」:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/sodan/denwa-sodan/index.htm(確認日 2026-10-19)
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